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古山恵理医師コラム「ボトックスで花粉症対策~効果的な栄養素、腸活もご紹介」

美容医療にまつわるコラム解説
2025.03.10
古山恵理医師 美容医療コラム

国立病院、都立病院などで形成外科医として経験を積み、2020年より自由が丘クリニックで形成外科部長として勤務している古山恵理医師
約3年間アメリカで生活、現地の美容医療についても学び、2024年4月帰国し診療再開。日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。

春の訪れとともに…花粉症にボトックスという選択肢

まだ肌寒い日もありますが、少しずつ春の訪れを感じるようになりました。
お花見が楽しみな季節ですが、同時にスギ花粉が本格的に飛び始める時期でもあります。毎年2月になると、花粉症に悩まされる方が多く来院されます。
さて、皆さんは花粉症にボツリヌス毒素A型(ボトックス)が効くという話を聞いたことがありますか? シワの治療で知られる、あのボトックスです。

鼻をかむ女性

鼻水の役割と花粉症のメカニズム

そもそも、鼻水はなぜ生じるのでしょうか。鼻水の役割は、鼻の中に入ってきた埃や花粉、ウイルスなどの異物を排除することです。
粘膜の表面にある細胞には、細い毛のような線毛がびっしりと生えており、普段から鼻水に覆われています。そこに異物がつくと、線毛の運動によって、ベルトコンベアーのように鼻水ごと、鼻の奥へと運ばれていきます。

鼻水が出る仕組み

その移動速度は1分間に5~10mm程度と言われています。通常はこれが喉に流れていく作業が、意識せず行われていますが、風邪や花粉症になると粘膜で大量の鼻水が作られるため、線毛で処理しきれない鼻水がズルズルと鼻の前方にも流れてくることになるのです。

鼻水の量を支配するのが、主に自律神経です。花粉などの異物が鼻粘膜につくと、その刺激が脳に伝わります。脳は異物を排除しようとして、自律神経を通じて鼻水を作らせる指令を出します。

花粉症ボトックス治療とは

そこで、薬によってこの神経の情報伝達を阻止することで症状を改善できるのが花粉症ボトックス治療です。

実際の方法としては、鼻の中にボトックスを点鼻するだけ。針のついていない注射器でボトックスを鼻の中に垂らし、鼻粘膜に浸透させるだけなので簡単です。
そして、飲み薬のような眠気が出ないのも人気の理由です。

花粉症ボトックス治療をする様子

アレルギーに関する医学雑誌「Current Allergy and Asthma Reports」に掲載された記事によると、「鼻腔内ボツリヌス毒素A投与は、鼻炎患者の鼻炎症状を軽減するための安全で有効な治療法であり、効果が持続する」とされています。

また、耳鼻咽喉科の医学雑誌「Acta Oto-Laryngologica」に掲載された二重盲検臨床研究では、2つの異なる濃度のボトックスを点鼻した場合と生理食塩水だけを点鼻した場合の3例の実験を行いました。
結果、ボトックスを点鼻した2例の方が、生理食塩水だけの例と比較して、かゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが大幅に軽減したことが示されました。加えて、1回の治療で最大8週間効果が持続したとされています。臨床的には、持続期間は2~6週間と個人差があります。


免疫を整える食事と習慣

そして、花粉症対策に効果のある栄養素はビタミンDです。ビタミンDは骨粗鬆症予防にも大切ですが、粘膜を丈夫にするための免疫にも大きく作用することがわかっています。さらに、過剰に働きすぎた免疫の調整という重要な役割も担います。食事で意識する際には、きのこや魚(あんきも、しらす、ししゃも、うなぎ)などを積極的に摂取しましょう。

また、腸には全身の免疫を調整する細胞の60%があるとも言われているため、腸活も重要です。腸の善玉菌を元気にするために、食物繊維をしっかり摂ることを心がけましょう。

鼻が詰まると、よく眠れない、勉強や仕事に集中できないなどの支障をきたします。お困りの方は、ぜひ医療機関にご相談ください。

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古山恵理

形成外科・美容外科。 杏林大学医学部卒業、日本形成外科学会専門医。 古山理事長のDNAを受け継ぎ形成外科医となる。東京医療センター形成外科で経験を積み、注入とデバイスによる治療に精通し、注力している。

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