ヒアルロン酸といえば『保湿』に効果的、そんなイメージをお持ちではないでしょうか。近年、しわ・たるみを改善する安全な施術として『ヒアルロン酸注入(注射)』の人気が高まっています。
しかし、「興味はあるけれど実際どんな成分なのかよくわからないのでチャレンジできない」という声をよく耳にします。
そこで、ヒアルロン酸注入を受けるか迷われている方や、正しい知識を得たいという方に向けて、ヒアルロン酸とは何なのか、また、ヒアルロン酸注入とはどういったものなのかについて、これから数回に分けてわかりやすく解説していきます。 今回は、「ヒアルロン酸とは」についてです。
ヒアルロン酸とは、もともと人間の体内にも存在し、皮膚・軟骨・眼の角膜にあるゼリー状の物質です。ヒアルロン酸1gで6リットルもの水を保持できる高い保水力があり、その特性から医薬品や化粧品などに幅広く利用されています。
若いうちは細胞の働きが活発で、コラーゲンやヒアルロン酸が順調に生成されるのですが、加齢や、紫外線の影響で細胞の活動が衰えると、ヒアルロン酸の生成量も減少していきます。 体内にあるヒアルロン酸量は、20歳の時を100%とすると、30歳では65%、50歳で45%、60歳では25%とピーク時の1/4にまで減ってしまいます。
そのため、十分な水分を保持できず、真皮の構造がスカスカになり、表皮を支えられなくなることで、しわやたるみが発生するのです。
老化は、皮膚だけではなく、骨、筋肉、皮下組織にも起こります。
加齢に伴い、皮下脂肪や骨も痩せて縮んでいき、全体的にしぼんだ印象になります。 空気がパンパンに入っている風船はハリがあり、空気が抜けた風船はヨボヨボしているように、人の皮膚も様々な組織のボリュームが減ることでたるんでしまうのです。
ヒアルロン酸そのものは、体内に注入すると吸収されてしまう物質なので人体にとって安全ですが、すぐに吸収されてしまってはシワやたるみの改善効果が期待できません。
そのため、美容クリニックで使われるヒアルロン酸は、効果を持続させるために、ヒアルロン酸同士を結びつけ吸収されにくい構造に加工しています。これを『架橋』といいます。架橋の方法によってヒアルロン酸の持続力や使用用途もかわります。
最近では製剤メーカーの研究が進み、これまでよりも長期間効果があるものや、注入後ナチュラルに見えるものなど優秀な注入剤が開発されています。
「ヒアルロン酸注入には副作用があるのでは?」など不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。
確かに質の悪いヒアルロン酸製剤を使用するとトラブルを引き起こすリスクがあるのは事実です。
だからこそ、厚生労働省やアメリカのFDA(食品医薬品局)の承認を受けているヒアルロン酸製剤を選択することがとても重要になってきます。
特に厚生労働省の承認を得ている製剤は、品質、有効性、安全性ともに国が厳しく審査したものなので、安心して使用することができます。 自由が丘クリニックでは、安全性を第一に考え、承認を受けた製剤のみを使用しています。