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古山恵理医師コラム「アメリカ美容医療事情② 日焼け、食事、頭髪ケア」

美容医療にまつわるコラム解説
2024.02.25
古山恵理医師 美容医療コラム

国立病院、都立病院などで形成外科医として経験を積み、2020年より自由が丘クリニックで形成外科部長として勤務している古山恵理医師
約3年間アメリカで生活、現地の美容医療についても学び、2024年4月帰国し診療再開。日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。

白人の方は日焼けを気にしない?

日焼けする女性

3年間アメリカで生活し、アメリカと日本を比べて普段の生活の中で安全面や食事など、色々と違いを感じたことは多々ありますが、その中から今回は日焼け、食事、頭髪ケアについてお話ししたいと思います。(『アメリカ美容医療事情ー妊娠・出産後のお悩みについてー』はこちら

まず、日焼けに関する考え方の違い。1990年以降日本人の肌色は明るく変化しているという研究があります。それはサンスクリーン(日焼け止め)の普及が影響しています。
90年代前半、日本人に紫外線による害“光老化”の知識などが根付き始めて、日焼け止めが日本人の生活の一部になりました。

アメリカでは、休日を公園やプールで日にあたり寝転がりながら本を読んで過ごす方を多く見かけます。夏はしっかり日焼けをするのが好きな方が多いように感じます。そのためか、光老化の影響が早くから出ている方も。
一方で、スキンケア製品の市場も大きく、日に焼けるのが好きだからこそ、よりケアを頑張って、出来るだけシミやシワにならないように意識されてる、という方も多いです。そういう方はレチノール系も含めた様々なスキンケア、定期的に美容クリニックに行かれてメンテナンスをされているようです。

遮光はもっとも簡単な方法に思えますが、例え日に当たるのが好きでも、うまくホームケアやクリニックでのメンテナンスを取り入れて自分のバランスを作る、というのも素敵な考え方だと思いました。

食の格差が大きいアメリカ

アメリカのジャンクフード

続いて、食事に関して。オーガニックやスーパーフードなど健康な食品が普及しているイメージもあるアメリカですが、やはりハンバーガー、ピザ、チキンテンダー、フライドポテトなどのファストフードが一番身近な食事であることも事実です。

格差、共働き世代が多いことに加え、広大な土地を持つアメリカでは、生鮮食品に簡単にアクセスできないfood desert(食の砂漠)という地域が存在する事も問題となっており政府も動いています。
こういった地域に住む人々は、毎日の食事で手軽で安価にカロリーが摂取できるファストフードに頼ってしまいがちで、肥満や生活習慣病の有病率が顕著に高いと言われています。

アメリカの癌センターの栄養科のカンファレンスに参加させていただいた際に、癌患者さんへの食事指導はどうしているのか聞いたことがありましたが、野菜が大切などの最低限の栄養の知識でさえも、まだまだ格差があるとのことでした。

日本は元来食材の選択肢が多く、味付けも様々でバランスの良い食生活を大切にしてきた文化があります。美味しく健康な食事を毎日食べられる日本は、恵まれているなと改めて感じます。

シャンプーの頻度は?

シャンプーをする女性

最後は、髪の毛のケアに関して。日本では毎日、髪の毛を洗う方が多いと思いますが、アメリカでは毎日ではない方も多いです。
これは気候の違いだけではなく、人種による髪質の違いや好みのテクスチャーの違いも影響しています。毎日洗う人もいれば驚く事に週に2回程度の人もいます。 あまり人の意見には惑わされず、それぞれ堂々と自分流のケアを続けている印象です。

バックグラウンドの異なる色んな人が混ざって生活しているからこそ、正解は一つじゃないし一つに決める必要もない。
日本ではなかなか感じたことのなかった感覚です。ちなみに毎日シャンプーをする必要がある人は細い髪の人、よく運動する人、湿気の多い場所に住んでいる人など。

もし現在のケア方法におけるご自身の頭皮環境の状態が気になる方は、美容師さんにご相談、または自由が丘クリニックでも頭皮の診察をしていますので、体験してみてください。メソナJヘッドスパ巡活ヘッドスパなどスカルプメニューの際にも頭皮をスコープでチェックしています。お気軽にご相談下さい。

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古山恵理

形成外科・美容外科。 杏林大学医学部卒業、日本形成外科学会専門医。 古山理事長のDNAを受け継ぎ形成外科医となる。東京医療センター形成外科で経験を積み、注入とデバイスによる治療に精通し、注力している。

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