国立病院、都立病院などで形成外科医として経験を積み、2020年より自由が丘クリニックで形成外科部長として勤務している古山恵理医師。
約3年間アメリカで生活、現地の美容医療についても学び、2024年4月帰国し診療再開。日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。
早いものでもう6月。この季節の自由が丘は、お庭や道路沿い、色々なところで綺麗な紫陽花を見ることができて、梅雨の季節を感じます。
さて、美容の面では、6月といえば、紫外線。気象庁の発表によると、6月から7月にかけて、紫外線が一番強くなる時期と言われています。そこで、紫外線がヒトに与える影響をお話ししていきましょう。
急性的なものでは、日焼け、紫外線角膜炎、免疫機能低下。慢性的なものでは、光老化(シワ、シミ)、皮膚がんなどが挙げられます。
光老化とは肌の弾力性の消失やシミなど、太陽からの紫外線によって生じる変化です。ヒトの老化の75%が環境因子と言われていますが、自分の行動次第で老化のスピードをコントロールする事ができるとも言えます。
普段できる紫外線対策としては、帽子、サングラス、日傘、日焼け止めなどが挙げられます。
そこで今回は日焼け止めの正しい塗り方のポイントをお伝えします。
④に関しては、ほとんどの方が日焼け止め推奨量の約25~50%しか塗れていないと言われています。
日焼け止めのSPF通りの効果を出すには、お顔であれば0.7gの量が必要なので、大きめのパール粒1つ以上を目安にされると良いでしょう。
紫外線にはUVAとUVBがあります。UVAは波長が長く、真皮層まで到達してコラーゲンやエラスチンを傷つけ、シワやたるみを引き起こします。
またUVBは波長が短く、表皮にダメージを与え、日焼けやシミの原因となります。
したがって、肌を健やかに保つためには、UVAとUVBの両方から肌を守ることが重要です。
日焼け止めの効果を示す指標にはSPFとPAがあります。
SPFは主にUVBを防ぐ効果を、またPAは主にUVAを防ぐ効果を示します。
曇りでも太陽光は最大80%が地上まで到達すると言われているので、天気によらず、屋外では、SPF45以上、PA++++の日焼け止めを使用する事が理想的です。
ただし、通勤や通学など日常生活で日焼け止めを使用する場合、落としにくいものは肌への負担となる場合があります。ボディーソープで簡単に落とせるタイプなどもありますので、ご自身の生活スタイルや好みなども基準に選択するとよいでしょう。
プラスアルファの皮膚老化予防や治療方法としては、下記の方法が挙げられます。
私自身、うっかり焼けてしまうこともしばしばありますが、ヒトの老化の75%が環境因子。予防の大事さを改めて思い出して、毎日のケアに気をつけていきたいと思います。