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井上真衣医師コラム「目元の悩みに対する治療と予防。上まぶたのたるみ・下まぶたのクマ、しわなどについて」

美容医療にまつわるコラム解説
2024.06.10
井上真衣医師の美容医療コラム

大学病院などで形成外科・美容外科の診療経験を積み、2022年より自由が丘クリニックに勤務している井上真衣医師。二重まぶた、眼瞼下垂、眉毛下切開、婦人科形成などの手術をはじめ、ミラドライなど医療機器による治療を担当している。

上まぶたのお悩みと治療法

今回は、年齢を重ねることで気になってくる目元の美容医療や予防について、上まぶた、下まぶたに分けてお話させていただきたいと思います。

上まぶたに関してよくご相談いただくのは、まぶたが徐々に重くなり目の開きが悪くなってきたということです。病態としては主に2つに分かれます。
皮膚にあまりが出てくる場合と、筋肉が伸びたり、本来の部位から外れたりする場合です。
それにより二重のラインが乱れたり、脂肪も移動をして上まぶたのくぼみが生じたり、目を開くために眉を上げるようになり、額にしわが寄ることもあります。

皮膚にあまりが出てくる場合は余った皮膚を眉毛の下のラインに沿って、もしくは二重のラインで切除する手術を、筋肉が原因の場合は二重のラインから筋肉にアプローチして前転する手術で改善を望めます。

手術以外には、ヒアルロン酸注入(注射)や高周波を目周りにあてる機械の治療もあります。

予防についてはできる部分もあります。
ハードコンタクトレンズは眼瞼下垂の誘因とされておりますので、もし眼鏡やソフトコンタクトレンズに変更できる場合にはそうすることで予防となります。

下まぶたのたるみとくまの治療法

下まぶたに関して多く相談いただくことは、たるみ、くま、しわです。
下まぶたのたるみは、上まぶた同様に皮膚や筋肉にゆるみが生じ、それにより脂肪の凹凸が見た目に現れてくることが原因のひとつと言われております。

その状態・程度により脂肪だけを取る脱脂術や、下睫毛の少し下からアプローチし、皮膚や筋肉、脂肪を調整するハムラ法という手術により改善が望めます。

くまに関しては、前記のたるみなど立体形状の変化により影として見えるもの、血行不良によるもの、色素沈着によるものがあります。 ヒアルロン酸注入(注射)によるボリュームアップ、組織に栄養を与えたり保水をすることで張りを持たせる注射の治療、高周波、温熱、レーザー治療などで改善が望めます。

下まぶたのしわの対処法

しわに関しては、光老化による真皮まで変性した深いしわ、乾燥によるちりめんじわ、笑いじわなど表情変化に伴う表情しわがあります。
筋肉の動きを抑えてしわをできにくくするボトックス注射、組織に栄養を与えたり保水をする注射の治療、高周波の治療などが方法としてあります。

予防について、レチノールやヒアルロン酸などの保水成分が入ったアイクリームなど外用剤の塗布、マッサージや温めにより血行を良くすることなどになります。

また、長時間にわたり目を使用すると、目周りの筋肉に過緊張が起こり血流が悪くなると考えられているため、スマートフォンやPC画面を見る時間を抑えられる場合は抑えることもよいでしょう。

上まぶたも下まぶたも複数の状態が組み合わさっている場合もありますし、気になる際はお気軽にご相談いただければと思っております。

井上真衣

形成外科・美容外科。 形成外科専門医。大分大学医学部卒業。大学病院などで形成外科・美容外科の診療経験を積み、2022年より自由が丘クリニックに勤務。

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