PEPARS 185号(2022年5月発行)の特集『要望別にみる鼻の美容外科の手術戦略』の編集を中北信昭総院長が担当いたしました。
美容外科手術の第一線で活躍されている日本各地の医師にもご協力いただいております。
この場を借りて改めて御礼を申し上げます。
医師向けの内容ですが、ご興味のある方はぜひご覧ください。
「編集企画にあたって」より一部抜粋
ここ20年あまりで鼻の美容外科の手術手技は格段に進化・細分化し、かつては成し得なかった、難易度の高い患者の要望を満たすことも随分可能になりました。
特に鼻中隔延長術の登場は、東洋人に多い弱点を克服する画期的な術式として、外鼻形成術に革命をもたらしたと言っても過言ではありません。
さらに、耳鼻科との連携をもって機能(鼻閉症状)と形態(斜鼻)の同時改善を図る、鼻中隔外鼻形成術という概念が美容外科に浸透しつつあるのも大きな躍進です。
一方最近では、高さやシャーブさよりも東洋人らしい自然な美しさへの要求が高まり、「忘れ鼻」と言われるような存在感の薄い鼻形態を好む患者が大変多くなったと感じます。
これは即ち過不足のない良好なバランスを獲得しつつ、「主張はしないけれども整っていて綺麗であること」 といった、簡単なようで実は難しい要求に我々は応える必要があることを意味しており、患者が抱くイメージ通りの仕上がりを達成するには、術者の技術のみならず「センスとさじ加減」が強く求められます。
また、ネットやSNSの普及拡大もあって、驚くほど細かい情報と専門的な知識を持って手術の相談に訪れる患者も今や珍しくありません。
今回はテーマを術式別ではなく目的別とし、患者の要望に応えるためにはどのように考え、どんな方法を選択するべきかについて、鼻の美容手術の経験が豊富な先生方に執筆をお願い致しました。加えて、これまで鼻の手術書ではあまり触れられていない、上顎骨切りに伴う鼻変形についても取り上げてみました。
本企画が今後の美容外科の発展に少しでもお役に立てれば幸いです。
2022年4月
自由が丘クリニック総院長 中北信昭