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ボトックスリフト×PRPのコンビネーション治療

美容医療にまつわるコラム解説
2019.10.18

『解剖から学ぶ ヒアルロン酸注入療法』古山登隆著書が出版されました。

古山登隆ドクターの最新著書『解剖から学ぶヒアルロン酸注入療法』が、2020年3月、メディカルレビュー社より出版されました。
注入療法の初級から上級まで、安全・安心に行うために不可欠な「解剖学の基礎知識」と「注入テクニック」を豊富な写真・イラストを交えて解説しております。
注入療法の実践的な教科書と言える、この一冊には、「健全な美容医療の発展こそが、患者様の幸せにつながる」という古山ドクターの願いが込められています。
→古山登隆ドクターのプロフィールはこちら

シワの改善や肌質の改善など、美容医療の領域でも注目を集める再生医療。自由が丘クリニックでは2007年より、再生医療の一つである『PRP』による治療、研究を行ってきました。 今回、長年注入治療に携わってきた臨床経験から、次世代の注入治療として『ボトックスリフト』×『PRP』のコンビネーション治療を開始しました。

ボトックスリフトとは?

メスを使わない美容医療のスタンダードともいえるボツリヌス治療。当院でも使用しているボツリヌス治療薬のボトックスは世界50カ国以上で承認されているほどです。

このボツリヌス治療は、眉間や目尻などの表情ジワ改善治療としてのイメージが強いと思いますが、その他に、たるみを改善する『ボトックスリフト』という注入技法があることをご存知でしょうか?

ボトックスリフトはシンガポールの形成外科医で、アジア太平洋地域の注入技術トレーナーとして活躍するDr.ワッフルズ・ウーが提唱したマイクロボトックスがベースとなっています。


約300名のドクターが来場したAMI JAPANではDr.ウーと自由が丘クリニックのドクターがボトックスリフトを解説した


通常のボツリヌス注入は比較的深い筋肉層(表情筋)に直接注入して、筋肉の動きを制限し、表情ジワを改善します。

一方、ボトックスリフトでは、筋肉の動きに大きな影響を与えないよう微量のボツリヌス製剤を皮膚のごく浅いところに少量ずつ、且つ広い範囲にまんべんなく注入し、自然な表情を保ちながらシワを和らげます。

ワッフルズ・ウーと古山登隆によるマイクロボトックスのレクチャー
自由が丘クリニックで開催されたDr.ウーと古山ドクターによるボトックスリフトミニセミナー


ボトックスリフトのリフトアップ効果

たるみを引き起こす原因のひとつが筋肉の力です。顔には多くの表情筋がありますが、それらには上に引き上げる動きと下にひっぱる動きなど、拮抗する筋肉同士が互いに綱引きをしているような状態です。年齢を重ねると、重力に逆らいながら上に引き上げる筋肉が衰えてくるため、たるみが目立ちやすくなってきます。

そこでボトックスリフトでは、綱引き状態にある筋肉のうち、下にひっぱる筋肉だけを狙ってボツリヌス製剤を打っていきます。すると、下に引っ張る筋肉がリラックスして上に引き上げる力が優位となり、リフトアップするという原理です。

また、顔を下に引っぱる筋肉としてもっとも強力な広頸筋(首の前面の筋肉)にアプローチする場合には、約130ヵ所程度注入するため、その時にできる針穴を修復する段階でコラーゲンが増え、ハリが出るというメリットもあるのです。

肌はキュッと引き締められたようになり、毛穴の開きやたるみの改善につながります。

ボトックスリフト


ボトックスリフト×PRPのコンビネーション治療

そしてボトックスリフトと高濃度W-PRP療法を併用した首のシワ改善治療シンデレラネックが2019年秋よりスタートし、注入治療は新たな一歩を進みはじめました。再生医療との併用で、より満足度の高い治療を実現できる可能性が高まりつつあります。

シンデレラネックの注入部位
シンデレラネックは首へのボトックスリフトで細かいシワや縦に入るシワを改善し、横に入った深いシワにはPRPを注入して浅くします。


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